更新年月日|2023年12月5日
ホットペッパービューティーに掲載しているオーナーは、通常よりも割引率が高い新規(初回)クーポンを作って集客に活用している方も多いでしょう。
利用ユーザーの立場から考えてみると、初回クーポンは非常にお得であるため、「試しに行ってみよう。」という気持ちで予約をする方が多いです。
そのような中、新規クーポンだけを利用する方を、経営者目線では『初回荒らし』という表現を使いますが、「めんどくさいお客様」と考えてしまうかもしれません。
しかし、利益が残らない価格設定のサロンにとっては、大きな痛手となるため次回来店に繋げたいというのが本音でしょう。
この記事では、初回荒らしへの考え方と対策方法について解説します。
CIN GROUPでは、ホットペッパービューティーの代理店として、2,000店舗以上の美容サロンの集客/経営サポートを行なってきた実績があるので、ぜひ参考にしてください。
初回荒らしとは?お客様の心理は?
初回荒らしとは?
冒頭にもお伝えした通り、初回荒らしとは、割引率が高いお得な新規(初回)クーポンを利用して予約をし、二度目の来店(再来)をしないことを指します。
サロンにとっては、新規集客のために割引率を高くしていますが、利益が残らない、あるいは赤字に近い価格設定で新規クーポンを出している場合も珍しくありません。
サロン側にとっては、初回クーポンを目当てに来店されるお客様ばかり増えてしまうと、利益が残らないため、2回目以降も来店してほしいというのが本音です。
初回クーポンを利用するお客様の心理
お店側にとっては、初回クーポンを目当ての方は集客したくないというのが本音ですが、それはあくまで店舗側の都合と言えます。
まず、お客様の心理を理解した上で、経営に活かすことが重要となります。
【初回クーポンを利用するお客様の心理】
① 一度試しに行ってみてから継続するか検討したい
② とにかく安いから利用してみたい
③ 継続は全くするつもりはないけど、安いから利用したい
お客様の心理を大きく分けると、上記の3パターンとなります。ちなみに、①→③の順番で来店意欲は低くなります。
サロン側の理想としては、①のお客様を獲得したいと考え、③はなるべく集客したくないというのが本音でしょう。
しかし、予約の段階でお客様の意図は分かりませんし、たとえわかったとしても③の方の予約をキャンセルすることはできません。
つまり、店舗側の対策方法としては、お客様の考え方を理解した上でクーポンの出し方を工夫する必要があるのです。
初回クーポンを利用することは悪いことではない
お客様の心理部分でお伝えしたように、新規クーポンを利用するお客様の中には、次回以降の予約を視野に入れている方もあれば、始めからクーポンだけを利用するつもりの方もいらっしゃいます。
新規クーポンの目的は、店舗の良さを実感してもらい、リピートに繋げるきっかけ作りです。
確かに、新規クーポンを利用してリピートに繋がらず、利益を残せないのは店舗にとって大きな痛手とはなりますが、それはサロン側の都合と言えます。
きつい言い方になってしまいますが、店舗の魅力を伝えきれず、「また来店したい!」とお客様に思ってもらえなかったと捉えなければいけません。
「なぜ2回目の来店に繋げられなったのだろう?」と考えることで、初回来店のお客様とのコミュニケーションの取り方や、カウンセリングの方法を見直す機会になります。
次の項目では、具体的に初回荒らしを減らす対策方法について解説します。
『初回荒らし』を減らす3つの考え方と対策方法
価格だけで選ぶ客層をターゲットとしない
まず一つ目は、メニューの価格だけで選ぶ客層をターゲットとしないことです。
いわゆる『初回荒らし』と呼ばれる方の考え方として、とにかく低価格で施術を受けたいという目的があります。
そのようなお客様が施術を予約するまでの流れをイメージしてみましょう。
① 受けたい施術を決める
② エリアなどの条件を決める
③ 一覧で出るサロンの中から一番安いクーポンを出しているところを選ぶ
③の部分で、他の店舗と比較して最も安く施術が受けられる店舗を予約します。特に美容室の場合は、メインとなる施術はカットやカラーなど他の店舗との差別化が難しく、新規の場合は価格だけで選ばれる可能性が高いです。
ポイントは価格で勝負せずに、サロンの価値を感じてもらうことが重要となります。
大幅な割引で集客するのでなく、悩みを持っているお客様に対して、どのような解決策(施術)を提示し、どのような変化をもたらすことができるのかをアピールしましょう。
継続して来店するメリットを伝える
悩みを持ったお客様は、今の状態からより良い状態を求めているので、継続して施術を受けることでどのような未来になるかをお伝えすることが重要です。
お客様の悩みと求めること
【例:脱毛サロン】
ムダ毛の手入れの手間を減らしたい → 繰り返し施術を受けることで、10分のお手入れが3分に!
【例:痩身サロン】
結婚式までに短期間で痩せたい→ 3回の施術で〇〇キロ減
【例:フェイシャルサロン】
シミやシワをとって若くみられたい→ 5回の施術で〇〇歳の頃のようなお肌に
上記はあくまで参考の例ですが、お客様の悩みとどのような未来を期待しているのかをイメージして、クーポンを打ち出すことがポイントです。
そして、その未来を叶えるためには、継続して施術を受けなければ実現は難しいことをカウンセリングでしっかり伝えましょう。
お客様は、エステサロンで使用される機械や専門的な知識を知らない人も多いです。
機械や施術の方法が違えば、お客様がイメージする効果を実感できないかもしれないことを伝えることができれば、次回以降あなたの店舗が選ばれる可能性は高くなります。
新規と再来の価格差を小さくする
3つ目のポイントは、新規クーポンの価格を落としすぎず、通常価格(再来)の価格との差を大きくしないことです。
1つ目のポイントでは、安いクーポンを求める方をターゲットとしないことが重要とお伝えしましたが、長期的な来店を検討している方は、新規クーポンを予約する段階で通常価格も確認します。
2回目以降の来店も考慮している方の立場を考えると、価格差が大きいと「2回目以降は〇〇円も高くなっちゃうの…。」と感じさせてしまうのです。
つまり、新規クーポンの価格がその店舗の価値として捉えられてしまい、リピートに繋がらない可能性が高くなってしまいます。
【価格差とリピート率の例】
【例①】新規クーポンの価格が4,000円(通常8,000円)/3ヶ月以内のリピート率20%/新規来店数20名
上記の例で、月間の新規顧客数が20名の場合だとすると、新規クーポンの売上は8万円となります。
その月に来店された方の中で、3ヶ月以内にリピート率が20%だと仮定すると4名が再来。
4名は通常価格の8,000円のメニューを予約したとします。この場合、この1ヶ月に来店した新規顧客の売上は、80,000 + 32,000 =112,000(円)となるでしょう。
【例②】新規クーポンの価格が6,000円/リピート率が40%/新規来店数15名
例①から、新規クーポンの価格とリピート率、新規顧客の来店数を変えてみましょう。新規顧客数が15名だと仮定すると、初回のみの売上は9万円。
3ヶ月以内のリピート率が40%だとすると6名の方が来店し、通常価格で予約すると48,000円が追加の売上となります。
合計すると138,000円となり、新規数が5名少ない状態でもリピート率が高ければ、売上額は大きくなるのです。
極端ではありますが、価格を上げて集客できなかった5名は価格のみしかみないお客様を集客せず、店舗のターゲットを集客できていると言えるでしょう。
また、一人あたりの顧客単価、スタッフの稼働時間を考慮すると、例②の方が圧倒的な経営が上手いことがお分かりでしょうか?
さらに、新規顧客は最もコストがかかるため、長期的に安定した経営を目指すためには、リピート率の向上が重要なのです。
『初回荒らし』はお店の責任!
これまで説明したきたように、初回荒らしはあくまで店舗側の意見であり、初回荒らしが増えるのはサロンの経営責任と言えます。
リピートに繋げるためには、顧客のターゲティングはもちろん、顧客満足度の向上や他店との差別化が重要です。
「初回荒らしはやめてください!」と主張するのではなく、どうやったら新規のお客様を2回目以降の来店に繋げられるのだろうか?という考え方が経営者には必要と言えるでしょう。
弊社では、ホットペッパービューティーを活用しながら美容サロンの集客アドバイスに強みを持っています。本質的な集客対策、経営サポートをご希望の方は、お気軽に下記フォームからお問い合わせください。
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